エリーザベト・レオンスカヤのシューベルト・チクルス ♪

来年2018年の来日ピアニストの予定をチェックしていたら、エリーザベト・レオンスカヤさんの「シューベルト・チクルス」が目に入った。「東京・春・音楽祭」でのリサイタルである。

4月4日から14日まで1日おきに6回。シューベルトのピアノソナタ全曲(未完の8、10、12番を除く)と《さすらい人幻想曲》の19曲を演奏する。

レオンスカヤさんといえばかなりご高齢のはず。…と思って確認したら、1945年、第二次世界大戦が終わった年に生まれているので72歳だ。すごい体力(と精神力?)だ…。

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いま、シューベルトのピアノソナタ第18番(第1楽章)を練習していて、ちょっと聴いてみたい気もするが、来年の春(3月)にはすでにアンデルシェフスキリフシッツのチケットを買ってあるしなぁ…(^^;)。

そういえば、ティル・フェルナーさんもシューベルト・チクルスをやることになっている。本当は今年の12月の予定だったが、右手故障のため来年に延期された。

《最近多い?ピアニストの故障:来日ピアニスト・チェック》

シューベルト、流行っているのかな…(^^)?

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おまけのお知らせ。2018年の「ピアノカレンダー」は下記(もう一つのブログ『ぴあの研究ノート』)に移しました。

〈ピアノカレンダー2018:来日ピアニスト,コンクールなど〉







ピアノ20人の連弾!ギネス世界記録に挑戦 ♪

「20人でピアノ連弾…」という記事を見つけて、20台のピアノが並んでいるのを想像しながら記事を見たら、何と!1台のピアノに20人が群がって?弾いているのだった…(^^)!

✏️20人でピアノ連弾に成功、世界新記録 ボスニア分裂に平和メッセージ

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これは「ボスニア・ヘルツェゴビナで12日、子ども18人と音楽教師2人がピアノ1台を使った連弾に成功し、世界記録を更新した」というニュースである。「分裂状態にあるボスニアにおける『平和、愛、友情のメッセージ』だ」というのがとてもいい…(^^)♪

曲は、もともとピアノ1台8手連弾用に作曲された「ギャロップ・マーチ」(アルベール・ラビニャック作曲)というものらしい。参加者は片手だけを使って演奏したそうだ。こういう場合「20手連弾」というのかな…?

1台ピアノ連弾の現在のギネス世界記録は、2014年にイタリアの若者が樹立した「18人」で、現在は新記録の公認待ちとのこと。

さっそく YouTube にもアップされていた(↓)。

Bosnian students try Guinness world record piano feat

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ついでに、ピアノ関連のギネス記録を見てみた。

✏️ギネス記録 "piano" 検索結果

例えば、1分間の打鍵数の記録は「824 hit/min」らしいが、あまり意味がある数字とも思えない…(^^;)。

Fastest piano key hitting - Guinness World Records

まぁ、ギネス記録というのは、もともと黒ビール「ギネス」を飲みながらの面白ネタを集めたものだったらしいので、「意味」を求めてはいけないのだろうが…。







近況:シューベルト、手元を見ないで弾く練習、そして選曲!

このところ、試行錯誤が続いている。少し前から「楽譜を見ながら弾く」→「初見練習」→「手元を見ないで弾く」などと遠回りをし、シューベルト(ピアノソナタ18番第1楽章)の練習も継続し、シューベルトの中でも「手元を見ないで…」を試したり…。

「試行錯誤」というよりは「迷走」かも知れない…(^^;)。

さらに、次の曲(もう来年だ!)の選曲もそろそろ始めなくてはいけない。これは少し状況を整理して、練習内容も整理して、年末の目標設定のようなことをやった方がよさそうだ。…ということで、最近の状況を俯瞰(鳥の目:"bird's‐eye view")してみようと思う。

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まず、シューベルトのピアノソナタ18番第1楽章であるが、一応「通し練習」の段階には来ている。展開部で一部「暗譜」があやふやなところがあるが、基本的には楽譜なしでも練習できる状態にはなった。

ただし、ときどき「手元を見ないで弾く」練習のために、意識して楽譜を見て弾いたりもしている。なかなかうまくは出来ないのだが、手元を見ない方が弾きやすいと感じることもたまにあって、なんだか新鮮な感覚が面白い…(^^)?

最近の練習の中心は、弾けていないところを弾けるようにすることであるが、それと同時に思うような音(音量・音色・タッチ)を出すことに気をつけている。最重要課題は左右の音量バランス、とくに左手が大きくなりすぎないこと。それと、第2主題とその変奏部分を軽やかに弾くこと。ともに以前から苦手なところだ。

で、あと2週間ほどの目標としては、全体を通して、止まらずに(ノーミスは難しそうなので、ミスしても止まらずに…)気持ちよく(少しはイメージしたような音で…)弾けるようになること、かな?

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次に「手元を見ないで弾く」練習であるが、一言で言うと「試行錯誤(迷走?)」中。とりあえず、これまでに試したことを並べてみると、

①簡単な曲の初見視奏
②バッハの初見視奏
③ハノンを少し
④シューベルトの曲の中で

①は『大人のヒーリング・ピアノソロ&弾き語り集「天使の糧 (愛と祈りの歌)」』のような簡単な曲集をたぶん10数曲やってみた。これはそれほど難しい感じはしなかったが、どれだけ役に立ったかはあやしい。

②のバッハは、イギリス組曲の数曲をやってみて、ほぼ挫折。難しすぎた。現在、さらに無謀にも「パルティータ」をやっているが、これは「手元を見ないで…」の練習というより、「選曲」の前準備のような感じ。

③は試しにやっているところだが、意外に弾けなくて苦戦中…(^^;)。まぁ、元々やったことがないので…。これは続けた方がいいかも知れないと思っている。スケールやアルペジオも必要かも。

④も試しにやっているレベルであるが、シューベルトを仕上げるという点から考えると、そろそろやめた方がいいかも知れないと思っているところ。

これ以外に「バイエル」あたりをやろうかどうしようかと思案中であるが、いずれにしても「手元を見ないで弾く」は来年の練習メニューになりそうだ。今年中にその練習方法を決めたいと思っている。

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それから「選曲」。気分としてはバッハをやろうかと考えているが、聴いて「いいな〜♪」と思うような曲はほぼ私の実力レベルを超えている(難しすぎる)ので、いい曲が見つかるかどうかは分からない。(まぁ、いつもの悩み…)

もともとフーガのような「対位法」満載の曲は苦手なので(聴くのは大好きだが…)、やるとすれば「舞曲」系になるのかな?と思っている。難易度としては「フランス組曲」くらいだと思うのだが、以前ちょっとやったことがあるので、次は別の「組曲」、つまり「イギリス組曲」とか「パルティータ」をやりたいと漠然と考えているところ。

いずれにしても、そろそろ真面目に選曲モードに入らなくてはと思っている。

…というより、今日から選曲に取りかかろう!(^^)!








北村朋幹さん2位:ボン・テレコム・ベートーヴェン国際ピアノコンクール

ボン・テレコム・ベートーヴェン国際ピアノコンクール(International Telekom Beethoven Competition Bonn)というのが行われていたようで、その結果発表があった。1位はイタリアの Alberto Ferro(1996生まれ)という人だが、2位に北村朋幹さんの名前があった。3位は韓国の Ho Jeong Lee。

✏️AN ITALIAN WINS BIG BONN BEETHOVEN CONTEST

この記事の最後に「これまでと違い、このコンクールの創設者/審査委員長の Pavel Gililov 氏の弟子は見当たらないようだ」と書いてある。「これまで」のことは下記の記事に…。

✏️A MAJOR INTERNATIONAL PIANO COMPETITION IS DISTORTED BY ITS CHAIRMAN


コンクールの公式サイトにはまだ(2017/12/11 9:30 現在)発表記事がないようだ。探したらドイツ語の記事があった(↓)ので、写真をお借りした。

✏️Alberto Ferro gewinnt 7. Bonner Beethoven Competition
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Strahlende Finalisten: Alberto Ferro (Mitte) holte den ersten Preis vor Tomoki Kitamura (rechts) und Ho Jeong Lee. FOTO: DAN HANNEN

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北村朋幹さんは、2015年のリーズ国際ピアノコンクールで5位入賞したピアニスト。

《リーズ国際コンクール優勝はロシアのAnna Tcybuleva》

プロフィールを見ると、2006年浜松で3位、2008年シドニーで5位などの実績もあり、最近ではヨーロッパを中心にフォルテピアノの演奏も行なっているらしい。







初見視奏に必要な能力・知識・蓄積 ♪

12月の目標として「楽譜を見ながら弾く」ことをあげていたが、そのための「初見練習」をするうちに、実は目標とすべきは「手元を見ないで弾く」ことであって、それは実は「ピアノを弾く」ことの基礎である大事なことだというのが分かってきた。恥ずかしながら、5年間近く気づかなかった…(^^;)。

さらに、「手元を見ないで弾く」ことの練習として「初見練習」は必ずしも最適な方法でないことも何となく感じてきた。なので、今はもう少し基本的なところからの練習をしているところである。→《「手元を見ないで弾く」練習方法と「初見」練習の関係 ♪》

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ところで、いろいろ調べているうちに「初見」(正しくは「初見視奏」というらしい…)の上達のためにはいろんな能力や知識や経験(慣れ・訓練)が必要だというのが、おぼろげながら分かってきた。

今回は「初見視奏」そのものの練習に取り組む余裕はないのだが、今後のために簡単にまとめておこうと思う。その前に、私自身がとんでもない誤解をしていたことを3点ほど…。

①弾き始める前に楽譜を一通り見ること
②テンポどおりに弾くこと
③間違っても止まらないこと

①は「初見」というくらいだから、まったく見たことのない楽譜を見てすぐに弾き始めなくては…と思っていたのだが、まず楽譜を見て簡単な「楽曲分析」のようなことをやって(必要なら書き込みもして)から弾くのが普通らしい…と初めて知った…(^^;)。音大の試験なんかでも弾き始める前に5分程度の時間があるようだ。

②と③は言われてみれば当たり前なのだが、私の場合「初見」というと選曲のための「試し弾き」がほとんどなので、弾けるテンポで、間違ったら弾き直すというのを当然のようにやっていた訳だ…。

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さて「初見視奏」に必要なことを、あちこちから寄せ集めて一つの絵にしてみた(↓)。

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参考にしたのは、主に下記の記事。

✏️初見視奏の得手・不得手を分ける鍵とは?
✏️上達のヒント 初見で弾こう

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まずは、楽譜を正しく読み取る「読譜力」が必要なわけだが、ソルフェージュのような「能力」はもちろん、ピアノ音楽に関するいろんな「知識」も必要なのは当然だろう。

「読譜力」のところに「(慣れ)」と書いたのは、ピアノ曲によく出てくる左手伴奏やアルペジオなどのパターンや「音楽語法」というのか、そういったものの「蓄積」が重要だというようなことを『ピアニストの脳を科学する: 超絶技巧のメカニズム』という本で読んだことがあるからだ。

《読書メモ:ピアニストの脳を科学する》にこういうこと(↓)をメモしている。「音を聴くだけで」は「楽譜を見るだけで」もあったと思う。

「ピアニストはピアノの音を聴くだけで、指を動かす神経細胞が活動する
 ・音に身体が反応する回路、指の動き(や視覚)によって音が想起される回路がある
 ・これまでに弾いた・聴いたパターンの蓄積が効いている」



「まとめて見る・覚える」は、音符をかたまり(チャンク)として捉える音楽的な能力と、どのくらい先を見ることができるかという身体的能力(情報処理スピード、周辺視、短期記憶など)が関係しているようだ。弾いている所と見ている所の幅を「アイ・ハンド・スパン eye-hand span(視手範囲)」と言うらしい。

「手元を見ないで弾く」は、現在「練習&研究」中であるが、基本的には鍵盤の位置関係や音のパターンをどれだけ指が感覚的に覚えているか、が重要な気がしている。また、ここでも「周辺視」という視野の端っこで何となく見えているものを利用することも大事だと思われる。

あとは基本的なこととして、「見る、理解する、弾く、聴く」を同時並行で行う能力が必要なことは言うまでもない。同時通訳者が「聞く、理解する、翻訳する、話す」を同時並行で行うのと似ているかも知れない。

そして個人的に一番気になるのが「処理スピード」。

結局のところ、楽譜を見て理解して、それを指の動きに伝えてピアノを弾く…というのは神経回路や運動神経の働きである。上に書いた「慣れ」(蓄積)というのも大事だと思うのだが、一方で頭や指の「回転スピード」が必要になってくると実感している。実感しているのはその「遅さ」なのだが、歳のせいにはしたくない…(^^;)。

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おまけ。参考記事「初見視奏の得手・不得手を分ける鍵とは?」の筆者、安達真由美先生は『演奏を支える心と科学』という本の監訳者と書いてあったので、見てみたら表紙(↓)に見覚えがあった。どうも以前読んだことがあるようだ。内容はあまり覚えてない…(^^;)。

《ピアノの本ベスト5:②理論・科学》