ピアニストの Facebookページ♪(フォロワー・ランキング?)

青柳いづみこさんのFacebookページを何気なく見ていたら、「おすすめ」のところに小山実稚恵さんなどのピアニストの名前が出ていた。最近は日本人ピアニストもFacebookページを作っているのか…?と思いながら、思いつくままに&「おすすめ」を辿りながらピアニストのFacebookページを探してみた。

それぞれのピアニストで更新状況や内容も様々だが、写真や動画も上がっていてなかなか楽しめる♪ 見つけたものをただ並べるだけでは面白くないので、とりあえずフォロワーの多い順番に並べてみた。

ラン・ラン、バレンボイム、ユジャ・ワンなどは流石に多い。トリフォノフやチョ・ソンジンはペライアやポゴレリッチよりもフォロワー数では上位である。日本人では小山実稚恵さんが反田恭平くんを少し上回っている。だから何?というレベルの話ではあるが…(^^;)。

メナヘム・プレスラーがFacebookページを持っているのはちょっと意外な気がしたが、最新記事が4月だったり、フォロワー数が607(見つけた中では最下位)だったりするので、あまり真面目にやってはいないのだろう。そもそも本人がやっているとも思えないし…。


下記のリストで、小さい数字がフォロワー数(私が見た時点)。✅マークをつけたものは、Facebookで「公式ページであることが認証されたページ」。どれだけの意味があるのかよく分からない…。


FB.pngLang Lang - 郎朗460,926
FB.pngDaniel Barenboim312,734
FB.pngYuja Wang146,637
FB.pngEvgeny Kissin 55,059
FB.pngKrystian Zimerman 46,330
FB.pngDaniil Trifonov36,632
FB.pngチョ・ソンジン27,349
FB.pngMurray Perahia 24,683
FB.pngLucas Debargue17,356
FB.pngGeorge Li 15,405
FB.png小山実稚恵 9,567
FB.png反田恭平 8,106
FB.pngCharles Richard-Hamelin 5,980
FB.pngSergei Babayan 5,305
FB.pngIvo Pogorelich 4,032
FB.png青柳いづみこ 3,052
FB.pngDmitry Masleev 2,333
FB.png高橋多佳子 1,494
FB.pngKit Armstrong 1,381
FB.png熊本マリ 999
FB.png宮谷理香 986
FB.pngAlexander Gadjiev 915
FB.pngMenahem Pressler 607

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おまけ。アルゲリッチのFacebookページも探してみたが見つからなかった。代わりに見つけたのが『Martha Argerichの公開グループ』というもの。公開ファンクラブのようなもの?メンバー数は 17,154人。

さらにおまけ、というより「蛇足」?

実は、Facebookページというものがどんなものか知るために自分でも作ってみた。…のだが、書き込む内容もないので、このブログの記事をいくつか「投稿」してみただけで、ほとんど存在意義が感じられない(素人が使うものではないかも)…(^^;)。

FB.pngぴあのピアノ Facebook ページ

プロのピアニストであれば、例えば「イベント」のところにリサイタルの予定などを入れておくなどの使い方もあるのだろうし、もちろん「投稿」に近況などを書き込んでもらえればファンとしても嬉しい ♪

とはいえ、ざっとみた感じでは「イベント」などをきちんと入れているピアニストはあまりいないようだ。小山実稚恵さんのイベントなどは充実しているようだが、これはむしろ例外かも…。







アファナシエフが絶賛するピアニスト、カスプロフを聴いてみた ♪

「音楽の友」11月号の「エッジの効いたピアニストたち」という記事に、初めて聞く名前のピアニストが3人(ブルーノ・カニーノ、セルゲイ・カスプロフ、マルティン・シュタットフェルト)いたので、どんなピアニストか軽くチェックしてみた。

《「音友」の特集「世界の名ピアニストたちの十八番」を読んで…》

結果としては、セルゲイ・カスプロフだけが「お気に入りピアニスト」の候補になるかな?という感じであった。

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セルゲイ・カスプロフ(Sergei Kasprov、ロシア、1979年〜)のプロフィールは IMC MUSIC の「セルゲイ・カスプロフ」のページに詳しいが、何と言ってもあのアファナシエフが絶賛したことで有名になったようだ。以下、アファナシエフの言葉。

「カスプロフはおそらく《ここ十年来、最も知られざる芸術家》に選ばれるでしょう。この素晴らしく個性的なピアニストの演奏を虚心に堪能することにしようではありませんか」

「ふと、彼はいったいどこからやってきたのだろう?と思うわけです。彼は他のピアニストとはまったく違う弾きかたをします。集中力の高さ、強度、時間の扱いかたからして違うのです」
(ヴァレリー・アファナシエフ『ピアニストは語る』〔講談社現代新書〕より)


また、2014年にリリースしたCD『Exploring Time With My Piano』(ALPHA)では「現代ピアノでバロック音楽を再現するという観点からはなれ、現代ピアノの技法を尊重しつつ、見事にバロック音楽の可能性を明示した」ということで、ディアパソン賞を受賞している。

Sergei Kasprov:Exploring Time With My Piano
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日本には2015年に初来日していて、そのときの記事(↓)にはちょっと面白いインタビューも載っている。また、そのときの公演がライヴCDになっている。

✏️鬼才 アファナシエフが絶賛 11月日本デビューするロシア出身ピアニスト セルゲイ・カスプロフさん

Live in Tokyo 2015


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YouTube ではスカルラッティ(↓)が良かった。音色がクリアで静謐というか、心に沁みるような美しい響きである。かっちりしていて、ややもすると冷たい感じになりそうなものだが、そんなことは全くなく情報量は豊かだ ♪

スカルラッティ:ソナタ ニ短調K.213 (ピアノ:セルゲイ・カスプロフ)

リスト、ストラヴィンスキー(↓)はあまり好みではなかった。曲のせいかも…。

Liszt Mephisto-Waltz (version Busoni-Horowitz) Sergey Kasprov, piano (1)
「ペトルーシュカ」からの3楽章 - セルゲイ・カスプロフ(ピアノ)


上で紹介したCD『Exploring Time With My Piano』がNAXOSにあったので聴いてみた。

「現代ピアノの技法を尊重しつつ、見事にバロック音楽の可能性を明示した」という評価が納得できる内容で、選曲も面白い。

ラモー、リュリ、スカルラッティ、バッハらのオリジナル作品とともに、ゴドフスキー、タウジヒ、ラフマニノフによるトランスクリプションで構成されていて、なかなかいい雰囲気である。

これを聴く限り、いわゆる「ロシア・ピアニズム」とは一線を画した、独特の世界を持っているピアニストのように思える。バロックと現代ピアノ音楽が合っていそうな気がする。本人もシェーンベルクに興味があると言っている。

バッハの「ゴルトベルク」とか「パルティータ」を聴いてみたいものだ ♪(上のCDのバッハは "Suite in A Minor, BWV 818a" が入っている)

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おまけ:あとの2人は、YouTube を聴いた範囲ではよく分からなかった。

マルティン・ シュタットフェルト(Martin Stadtfeld、ドイツ、1980年11月19日〜[36歳])は、「プロ アルテ ムジケ」のプロフィール・ページによると、

「2002年ライプツィヒでのバッハ国際コンクールで、東西統一後初のドイツ人ピアニストとして優勝を飾り、正統的なバッハ音楽の後継者として不動の地位を築いてきた。コンクールの2年後、ソニー・クラシカルよりJ.S.バッハ「ゴルトベルク変奏曲」のCDをリリース。このCDでは伝説となっているグールドの録音 (1955年)と比較され各方面で大きな話題を得ると、たちまちドイツ・クラシック・チャートの第1位を飾り、エコー・クラシック賞を受賞した」

…と紹介されているが、YouTube にはいくつかの短い音源しかなく、バッハの真価はよく分からない。「ゴルトベルク」のアリア(↓)を聴いた限りでは、なんか色々やってる(普通と違う弾き方をしている)ことは分かるが、それに必然性とか説得力を感じることはできなかった…。

Martin Stadtfeld - Goldberg Variations: Aria

むしろ、メンデルスゾーンのピアノ協奏曲(↓)の方が好みにあったのだが、それは曲のせいかも知れない…?

Mendelssohn Piano Concerto No.1 in G minor op.25


ブルーノ・カニーノ(Bruno Canino、イタリア、1935年12月30日〜)は、この年末で82歳になるピアニスト・作曲家。YouTube をいくつか聴いた範囲では好みではなかった。







名ピアニストたちのインタビュー「音友」11月号から

「音楽の友」11月号の特集「世界の名ピアニストたちの十八番」に惹かれて、久しぶりに雑誌を買った。特集の中のインタビュー記事はそれなりに面白かった。

音楽の友 2017年11月号


この特集は、7人のピアニスト(ペライア、キーシン、ツィメルマン、トリフォノフ、エマール、フレイレ、仲道郁代)のインタビュー記事と、その間を埋める4つの企画記事?から構成されている。面白かったのはインタビュー記事、とくにツィメルマンのもの。


🎼マレイ・ペライア


昨年秋の来日時のインタビューなので、そのときのプログラム「ハイドン、モーツァルト、ブラームス、ベートーヴェン」について…。

ペライア自身はベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア」を中心において、ベートーヴェンに影響を与えたモーツァルトとハイドンを前に、ベートーヴェンの影響を受けたブラームスを後にしたかった、と語っている。実際の演奏会ではベートーヴェンが最後になったのだが、その理由については何も言ってない。

そのあとは「ハンマークラヴィーア」について、その難しさとか解釈とかの話になる…。私の文章力では紹介しきれないので、興味のある方は元の記事をどうぞ…(^^;)。

ベートーヴェンの指示した速すぎるメトロノーム記号(2分音符=138)については、ディテールが聴こえるテンポで弾くと言っているが、まぁそうだろう。ちなみに、シュナーベルは指定の速さに近いテンポで弾いているらしい。その演奏についてペライアは「説得力のある演奏でしたが、ディテールが聴こえない(好きだけれども…)」と微妙な感想。

ペライアは、ヘンレ版のベートーヴェンのピアノソナタを校訂中(指使いも)だそうだ。この時点で10曲の楽譜を校訂していると言っているが、ヘンレ社のサイトで "beethoven piano sonata Perahia" と検索すると13件がヒットして、うち3つが「出版準備中」とあるので、すこし進んでいるようだ。


🎼エフゲニー・キーシン


キーシンもベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア」について語っている。2018年に4年ぶりに来日するが、そのとき(11月)のプログラムが「ハンマークラヴィーア」とラフマニノフの「前奏曲」ということで…。

またしてもメトロノーム記号の話だが、いろんな例を出して「難しい」と言っている。

作曲家の自作自演でも指定を守ってない」「シューマンは、適切なメトロノームのテンポを決めることは非常に難しいと言っている」「私(キーシン)が作曲した時につけたメトロノーム記号は実際の演奏を聴くと間違いだったことに気づくことがある」など…。

(私見ですが…)このあたり、インタビューする人にちょっと文句を言いたい気分になる。「2分音符=138」が速すぎることはすでにみんな分かっていて、指定通りに弾いているピアニストなどほとんどいないし、上のペライアのインタビュアー(真嶋雄大氏)によると、2分音符=76(バックハウス)〜116(ポリーニ)とのこと。こんなことに貴重な時間を割くより、もっと中身のある質問をしてほしい…。

なお、キーシンはベートーヴェン生誕250年の2020年には、ベートーヴェンのピアノソナタ全曲を弾くことを予定しているそうだ。ちょっと期待したい…(^^)♪


🎼クリスティアン・ツィメルマン


今年9月に、ソロ・アルバムとしてはドビュッシー前奏曲集以来23年ぶり!に出したCDが『シューベルト: ピアノソナタ 第20番・第21番』というツィメルマンへのインタビュー。

シューベルト:ピアノソナタ 第20番・第21番


このCDの録音(新潟県柏崎市文化会館アルフォーレ)にまつわるいい話も出ているが、下記に詳しいのでこちらをどうぞ…(^^)。

✏️アルフォーレで録音された現代最高のピアニスト、クリスチャン・ツィメルマン25年振りのソロ・アルバム発売のお知らせ


もともとツィメルマンは生の演奏を大事にする。「私は常に動いているのです。自分にとって録音というものが難しいと感じる理由はそこにあります」と言い、「私にとって音楽とは『音』ではなく、『時間』だからです」とも…。

たしかに、録音された「音だけの音楽」と「生の演奏の音楽」とは別のものかもしれない。ツィメルマンの言うとおり、18〜19世紀の「聴衆には音だけの体験というものは存在せず、演奏する芸術家のパーソナリティが常にそこにあった」わけだから…。


「クラシック音楽市場」が作り上げる「イメージ」(ラベル)に対しても、ツィメルマンは違和感を表明している。

この『イメージ』というのは、アーティスト自身が作ったものではなく、『市場』が誤った情報によって作り上げるものなのです。私はこのような不信と常に闘わなければなりませんでした。

ショパンコンクールで優勝したピアニストがショパンばかり弾く(弾かされる?)という状況はありがちだが(とくに日本で?)、ピアニスト本人にとっても聴衆にとっても、必ずしも幸福なことではないと思うのだが…。


シューベルトの「最後の2つのソナタ」について面白いことを言っている。「晩年の作品」であることに間違いはないのだが、享年31歳のシューベルトは死の直前にも体力的には元気だったらしい。ツィメルマンの言葉はうなずける。「一人の若い作曲家が実験とユーモアの精神をもって、未来を見据えて書いた作品群なのです。


🎼その他


「その他」としたのは、そのピアニストに対する評価が小さいからではなく、この特集記事の内容があまり濃くなかったためである。それぞれひと言だけ引用してみる。

ダニール・トリフォノフ
常に自分に挑戦することが大切だと思いレパートリーを広げています

ピエール=ロラン・エマール
メシアンの作品は、私にとって母国語のように自然で身近に感じられる音楽です。メシアン夫妻のもとでこの世界に子供のころから親しみ、いわば〈水源〉で学んだからでしょう

ネルソン・フレイレ
レパートリーというのは人間関係、交友関係のようなもので、くり返し弾くのは古い友人に会うようなものです

仲道郁代
私にとって、シューマンは青春と共にあった存在。憧れや見知らぬものへの不安、ときめき…

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それにしても、一通り読み終わったときの率直な感想。「ピアニストたちの十八番」という特集のタイトルはちょっと違うんじゃないだろうか?

「十八番(おはこ)」というのは、もっとも得意とする曲(あるいは作曲家)ということだと思って読んだのだが、そのとき(インタビュー時)たまたまリサイタルなどで弾いていた曲になっているような…? エマールさんのメシアンはまだ分かるが、希望を言わせてもらえるなら《幼子 イエスにそそぐ20のまなざし》について聞きたかった…。

まぁ、それぞれのピアニストの面白い話が聞ければそれで満足ではあるのだけども…なんか釈然としない…(^^;)。


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C.R=アムランのインタビュー記事:「曲の中でエクササイズ」(^^)♪

シャルル・リシャール=アムランの弾くガーシュウィンの記事を書いたときに、たまたまアムランのインタビュー記事を見つけた。ショパンコンクールのあと(しばらくして?)のヤマハによるインタビューなので少し古いが、なかなか面白かった。

✏️アーティストインタビュー:シャルル・リシャール=アムラン
✏️アムランへ"5"つの質問

 Charles R-H
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thanks for listening! 


中でも一番いいなぁと思ったのは次の箇所。

「スルドゥレスク先生の教え方はユニークで、スケールやアルペジオなどの指の訓練のためのエチュードは使わず、曲の中でエクササイズしたので、音楽とテクニックを分けて考えずに自然に身につけることができました。」

プロのピアニストの中にも、ツェルニーやハノンを使わずに「曲の中でエクササイズ」した人がいて、ここまでの結果(ショパンコンクール2位&活躍する若手ピアニスト)を出した人がいることが、なんだか嬉しいのだ。

レベルはまったく違うし、私の場合、ハノンなどの機械的練習が好きじゃないという理由でしかないのだが、一応の基本方針として「曲の中で基本練習をする」ことにしているので、アムランの話を読んで何となく心強い気がしたのだ…(^^;)♪

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もう一つ面白かったのは、グールドのことを聞かれたときの回答。

「グレン・グールドやマルタ・アルゲリッチは、きわめて特別なピアニストだと思うのです。僕はバッハを聴きたいと思った時、グレン・グールドの録音は聴きません。でも、時々グールドを聴きたいと思って、彼の録音を聴きます。彼の個性は強烈で、様式感や作曲家を超越してしまうのです。アルゲリッチやホロヴィッツもそうですね。作曲家ではなく、彼らの演奏自体がすごい存在なのです。彼らに憧れますが、僕はそういうピアニストではありません。僕はまず何よりも作曲家を尊重したいと思っています」

アムランのレベルのピアニストにとっても、グールド、アルゲリッチ、ホロヴィッツなどは「特別な存在」なんだ…と、まぁ、そうなんだろうな〜と思いながらも、きっぱりと断言するアムランの言葉に妙に感心してしまった。

私自身、聴き手としても「神領域」だと思うピアニストが何人かいるが、そういう人たちは「特別な存在」で、その強烈な個性で「様式感や作曲家を超越してしまう」という言い方が本当にぴったりくると思った。

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話はちょっとそれるが、ここで、昔キット・アームストロングのバッハを聴いたときのことを思い出した。

《キット・アームストロングのバッハに感動!》

このときの私の感じ方はちょっと不思議な感じで、「思いっきり『今生きているキット君のバッハ』が目の前に現出しているのだが、…(中略)…聴こえてくるのはバッハの音楽、という感じ」などと書いている。

つまり、キット君の「個性」と同時に「バッハの音楽」が聴こえているという感覚。もしかすると、こういうのが「作曲家を尊重」する演奏の一つの在り方かも知れない、と思った。

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アムランの話に戻ると、インタビューの時点で、2016年は「すでに70回のコンサートが世界10ヶ国で予定」されていて戸惑っていると言っているのがすごい。さすがにショパンコンクールの影響は大きいということか…?

でも、それよりも期待したいと思ったのは次の言葉である。

「コンクールに入賞して一番うれしいのは、大きな自由を手に入れたことです。…これからは自分の好きな作品を演奏できます。」

聴き手の一人としても、いつもショパンや定番曲を聴かされるのは飽きてしまうので、ピアニスト自身が本当に弾きたいと思っている曲を、できれば私などがあまり知らない新しい曲をどんどん聴かせてほしいと思っている。

アムランが例としてあげているのは「ベートーヴェンの《ロンド》、エネスクの《古風な形式による組曲第2番》」など。エネスクという作曲家はまったく知らないので、さっそく聴いてみようと思っている。

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そして、最後の「ピアノを学んでいる若い方たちへのメッセージは?」という質問に対して、「いつも心を込めて演奏してください」ということに加えて、次のように語っているが、これも、本当にそうなんだと思う。

「ある作曲家に興味を持ったら、その人のあらゆる作品を聴いてみてください。僕は10代の頃、ブラームスの作品に出会って感動し、何週間も彼のピアノ作品だけでなく室内楽、交響曲など、あらゆる作品を聴き続けました。楽譜を見ながら録音を聴いて彼の作品世界に没頭し、ピアニストとしての幅が広がったように思います。」

ちなみに、《ピアノ演奏の聴き方の多様性?:アムランのガーシュウィン》の記事の中で「アムランとガーシュウィンという組み合わせがピンとこない」と書いたのだが、書きながら「誰ならピンとくるのだろう?」と自問自答しながら思い浮かべたのがブラームスだった。

どこか(風貌とか演奏とか…)に、ブラームスを感じさせる何かがあるのだろうか?

いずれにしても、一度、生の演奏を聴いてみたいと思うピアニストの一人である。







エマニュエル・アックス:ベートーヴェンのピアノ協奏曲に感動♪

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(RCO: Royal Concertgebouw Orchestra)のビデオサイトが無料になったというニュース(↓)を見て、ついでに聴いてみた、エマニュエル・アックスの弾くベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番がとても良かった ♪ という話。

✏️Concertgebouw goes free as video policy fails
✏️The Royal Concertgebouw Orchestra’s unique video platform
 (RCOの6月23日付リリース文)

EmanuelAx.png

エマニュエル・アックス(Emanuel Ax、ポーランド、1949年〜)は以前から知っているピアニストで、やや地味な印象があったのだが、このベートーヴェンを聴いてかなりお気に入り度がアップした。(プロフィールはこちら

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そもそもは、RCOのビデオサイトがどんな感じ(ビデオの品質など)かな?と思って、ちょっとだけ聴いてみるつもりだった。


ところが、最初に見つけたエマニュエル・アックスが弾くベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を聴き始めると、それが素晴らしくて、つい最後まで聴いてしまったのだった…(^^)♪

音楽的にとても豊かな演奏というのか、これぞ「音楽」という感じ。オーケストラとの息もピッタリ。ロイヤル・コンセルトヘボウのオーケストラの響きもなかなか良かった。

とりわけ素晴らしかったのが多彩で表現力豊かなピアノの音。場面に応じてそのフレーズにあったタッチを縦横無尽に繰り出す。それが音として美しいだけでなく、音楽の語り方としてとても魅力的な説得力を持っている。

オーケストラとピアノのバランスも非常に洗練されている。オケとピアノが一緒になる合奏部分もあり、ピアノが主張する部分もあり、そのメリハリが気持ち良い。

管楽器とのかけあい、ソロ部分の存在感(カデンツァの迫力はすごかった)、ソロからオーケストラが入るあるいはオーケストラの伴奏にピアノが滑り込むところ、どれ一つ取っても完璧なアンサンブルである。上質な室内楽がそのままスケールアップしたような感じ…♪


最近、コンチェルトというとピアノコンクールのファイナルぐらいしか聴いていなかったので、久しぶりに本物のコンチェルトを聴かせてもらったという感じだ。(コンクールも「コンクール弾き」ではない、こういう味のある演奏を評価した方がいいと思うのだが…)

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ところで、「RCOビデオ」であるが、映像はあまりよくないが、音はパソコン+イヤホンで聴くには十分だと思う。通信能力がやや弱いのか、演奏が始まるまでに少し時間がかかるのは難点だが、演奏が始まってからはとくに問題はなかった。

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のサイトなので、オーケストラ作品が多いのは仕方ないだろう。ピアノ協奏曲を検索してみると、6つくらいしか見つからなかった。それでも、どれも一度は聴いてみようと思えるラインナップ(↓)だ。

・ベートーヴェン第1番(ラルス・フォークト、2014年3月)
・ベートーヴェン第2番(クリスティアン・ベザイデンホウト、2012年12月)
・ベートーヴェン第3番(エマニュエル・アックス、2013年9月)
・ショスタコーヴィッチ第1番(ユジャ・ワン、2014年9月)
・ラフマニノフ第3番(アレクサンダー・ガヴリリュク、2013年3月)
・バルトーク第3番(イェフィム・ブロンフマン、2013年8月)

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N響なんかも、こういうサービスをやってくれたら…と思うのだが…。