10分間練習法:ピアノの効率的練習方法?

定年後の趣味のピアノを始めてからずっと「大人向けの効果的な練習方法」みたいなことを考え続けている。例えば2014年の目標(振り返り)はこんな感じ(↓)だった。

《My Piano Life 2014 振り返り4:ピアノ・音楽を考える》

この年は頑張ったみたいで、まとめ記事(↓リンク集)を作ったりしている。

《[まとめ] 大人のための効率的ピアノ練習方法》

ホントに効果があったのか?効率的だったのか?は定かではない。半分は、こういうことを考えること自体を楽しんでいるのかも知れない…(^^;)。

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それはさておき、また一つ思いついて、ここ数日試している。なんとなく良さそうなのでしばらくは続けてみようと考えている。

《ベートーヴェン:ソナタ13番、第4楽章追加.!?.》の記事にちらっと書いたのだが、あるとき10分間ピアノを使える時間があったので、難所の練習だけ●●をひたすら繰り返してみた。

これが、思ったより効果があったので、同じことをいつもの練習時間の中でもやってみようと思った次第。

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とくに今やっているベートーヴェンのソナタ13番最終楽章は、すべてが難所みたいなものなので、このやり方がぴったりくるのでは?…とも思った。

《ベートーヴェン:ソナタ13番最終楽章アナリーゼ?》の「なんちゃってアナリーゼ」でいうと、提示部と思われる部分は5つのブロック(①〜⑤)からできている。

練習時間は、毎日ほぼ1時間なので10分*6コマ。これを下の図のように割り当てて、10分間の中では「ひたすら繰り返す」をやることにする。まぁ、ある意味、あまり得意ではない「機械的反復練習」に近いのだが、10分間という限られた時間であれば何とかなるだろう、というわけだ。

提示部が何とか弾けるようになったら(かつ「暗譜」できたら)、次の展開部に移る。

ここの①②' はほぼ繰り返しなので、新しいパターンは⑥〜⑨の4つ。なので、下の絵の2番目の表のように時間を割り振る。最初の20分は提示部の通し練習。これを続けて、最後のコーダまで攻略しよう!という作戦だ。

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この方法は、難所の数が少なければ、ハノン的な練習とか、苦手パターン(例えばジャンプとか装飾音符とか)の克服とかにも使えそうだ。

難所のレベルが高くてもっと練習が必要な場合には、いつもの練習時間以外に、例えば午前中のスキマ時間を利用して、単独の「10分間練習」の時間をとってもいいかと思っている。

定年生活なので「スキマ時間」だらけ…とも言えるが、それはそれで何かと自分なりの時間の使い方があるので…(^^)♪







鍵盤や指に対する目配り・気配りでピアノが上達する ♪?


数日前にこの記事(↓)を書きながらふと思った。なんか、いつも同じようなことで引っかかってないか?

《シューベルトのソナタ14番:鍵盤を見るタイミングと場所 ♪》

音がとぶところで準備ができてないとか、弾いたあとの脱力(これもある意味次への準備)ができてないとか…。



いつもの練習手順では、譜読みの段階である程度「難所」の予想を立てて、その部分は早めに部分練習に取りかかるようにはしている。

…のだが、よく考えてみると、最初の段階では「何度も繰り返し練習していればそのうち弾けるようになるだろう」くらいの気持ちでやっていて、克服法を探すなどの「対策」はあまりしてなかったかも知れない。

今回の例でいうと、こういう箇所(↓)は、右手と左手が離れているので、鍵盤の位置を確認するタイミングなどは最初から考えておくべきだった、というのが反省点だ。

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最初から赤青緑の字で書いたことを意識して練習していれば、もう少し早く弾けるようになったかも知れないと思う。



そういう意味で、新しい曲を始めるときに、最初にチェックするべきことをリストアップしておくのも役に立ちそうな気がするので、思いつくままにあげてみる。要は私の弱点・苦手項目…?



1. 音がとぶところ(高速ジャンプ)

大きく音がとぶところでは、まずは、素早く確実に鍵盤上を移動するという「技術」が必要である。

その技術の習得には、下記記事で紹介したように "quick cover" という練習方法が使えそうだ。これは「技術」の問題なので訓練するしかないと思う。

《難所攻略法:オクターブのトレモロ=回転+脱力+高速移動!》


ただ、実際は両手で弾いている中で、一方または両方の手でジャンプをやるわけなので、やはり「着地点」を確認するという事前の準備が必要になる。

したがって、今回考えたような「どのタイミングで着地点をみるか」を決めておいた方がよさそうな気がする。



2. 左右の手が離れているところ

音がとぶところと似ているが、左右の手が離れている場合は、もう少し問題が複雑になる。

タイミング的に「ここで左を見て、ここで右を見る」など両方を見ることができる場合は、「どのタイミングで鍵盤のどこを見るか」を決めればよい。

ところが、下記のような場合、両方の位置を確認している時間はない。

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この例では、真ん中を見ながら、なんとなく両方の打鍵位置を意識することでなんとかなった(下記記事参照)が、もっと離れた場合は、ある程度ブラインドタッチ?で弾けるように練習するしかない、のだろうか?

《シューベルトのソナタ14番:鍵盤を見るタイミングと場所 ♪》



3. 弾き終わったあとの脱力

これは、何度も経験してなかなか懲りない(なおらない)私のクセのようなものだ。

とくにアルペジオとか和音を弾いたあとに、指の形がそのまま残って手が固まった状態になりがちで、そのために次の音符への移動がスムースにいかない、という現象だ。

今回の問題は、一つの和音なのに、弾いた段階で安心して「指をあげる」動作ができていないという、単純なことだったのだが。8分音符なのに、その2〜3倍の長さになっていたという…(^^;)。

たぶん、弾き終わって指を上げるまでがその音符を弾くことである、という意識を持つ必要があるのだろうと思う。少なくとも大事な音符では…。


ピアノにとって「脱力」というのは、どうも終わりのない「宿題」のようだ。

下記の記事でも「早めに離す」「素早く力を抜く:ふわっとオバケの手」などと自分を戒めている。

《ピアノの「脱力」奏法を極めたい!(いくつかのコツ)》

次の記事では、「ポジション移動のときの脱力」など「弾いていないときの脱力」を書いている。

《ピアノの「脱力」奏法についての大きな勘違い!?》


譜読み段階で意識するとすれば、次の音の準備のためにも「ここはきちんと手首をふわっと上げる」とか「素早く指を上げる」とか、注意する箇所を見つけることだろう。



次に新しい曲をやるときの「譜読み」作業には、上のようなところのチェックも入れようと思っている。

技術を磨く、暗譜する、繰り返して指に覚えさせる、などの「練習」以外に、目配り・気配りのような「意識する」作業も必要だ、ということである。







難所攻略法:オクターブのトレモロ=回転+脱力+高速移動!


苦戦中のシューベルトのソナタ第14番。その難所の一つが、提示部の第2主題の前に出てくる推移部。オクターブのトレモロと(高速)ポジション移動の組み合わせだ。この「難所2」(↓)。

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トレモロは「回転」をうまく使うこと(↓)!までは分かっているのだが…。

《ピアノでの「回転」練習→トリル~オクターブ ♪》

なかなか上達しないので、練習方法やヒントを探してみた。今回、それを元にした攻略法を考案した。

ついでに、回内(pronation)・回外(supination)という言葉も覚えた。それぞれ、親指側・小指側への回転を指す。


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ヒントにしたのが Graham Fitch 先生のレッスン動画。

《ピアノ練習方法がよく分かる動画(中級):Pianist Magazine》

以前、和音の弾き方などで何度かお世話になっている。そのときの関連記事リンクを文末にまとめてある。



で、今回参考にしたのは「前腕の回転」と「ジャンプ&ポジション移動」という2つのテーマ(4つの動画↓)。

Forearm Rotation Piano Technique, Part 1
Forearm Rotation Piano Technique, Part 2

Piano Lesson on Leaps and Position Changes, Part 1
Piano Lesson on Leaps and Position Changes, part 2



内容を紹介すると長くなるので(英語なので聞き取りに時間もかかるので…(^^;)…)、結果としての「攻略法」を簡単にまとめてみる。

①1拍分のトレモロ16分音符×4.pngを回転で弾く間に手首を少しずつ上げる
(この間、左手の小指を少し強めに弾くよう意識する)

②その最後の打鍵は回転を伴って上方へリリース(脱力)

③素早く次のポジションへ



ポイントは、最初の16分音符のみ down 動作、あとは up 動作で弾くこと。最後は、次へのジャンプのつもりで。

ポジション移動は "quick cover" という練習方法を使う。

これは、1拍分のトレモロ16分音符×4.pngを弾いたあと、素早く次の音にジャンプして鍵盤の表面に指を着地する(打鍵しない)練習。これを繰り返す。

シューベルトの「難所2」の例で言えば、シの16分音符×4.pngを弾いて♯ソのオクターブに着地、♯ソの16分音符×4.pngを弾いてシのオクターブに着地、…といった感じ。



で、着地目標を目で確認したいのだが、どのタイミングでどこを見るのかまではこの動画では教えてくれない。両方見ることのできない場合もあるので、最後は「体感」?らしい。Fitch 先生も目をつぶって練習したりするそうだ…。

私の場合、「難所2」では、次のオクターブの真ん中?、左手と右手の親指でできるオクターブ(の真ん中)あたりを見るようにしている。



ちなみに、オクターブのトレモロの例として「悲愴ソナタ」がほぼ定番になっていることを発見した。

以前「悲愴ソナタ」を練習したときの記事(↓)を読み返すと「隠れた難所」などと書いているが、むしろ「公然の難所」と言った方がよさそうだ…(^^;) 。

《「悲愴」ソナタの隠れた難所?》


悲愴難所4.jpg



さて、この方法でなんとか早く克服できるといいのだが…。(もう一つの難所「付点」というのもあるし…)



【参考記事】

《ピアノ練習方法がよく分かる動画(中級):Pianist Magazine》
《ピアノ練習方法がよく分かる動画(初級):Pianist Magazine》

《Piano Lesson:和音の弾き方:基礎》
《Piano Lesson:和音の弾き方:応用》
《Piano Lesson:和音の"Voicing"とメロディー》
《Piano Lesson:レガートとスタカート》









ピアノでの「回転」練習→トリル〜オクターブ ♪


《今年は基本練習も→まずはハノンと付点音符 ♪》の記事で、付点音符の特訓の話を書いたが、シューベルトのソナタ14番には、もう一つ「回転」技(わざ)の練習も必要そうだ。

「回転」とは、以前ご紹介した『シャンドール ピアノ教本』の5つの基本動作の一つ。

《シャンドール ピアノ教本:ピアノ練習方法の革新?》
《シャンドール ピアノ教本5:基本動作③回転》





基本的な動作は、前腕の旋回(ひねり)を使って、脱力した手首とその先を回転させ、指の打鍵を楽にするような動きとなる。

下の図で、赤い点線は前腕の回転軸。目的は水色の指先だが、使う筋肉は青い「前腕」。

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コツをまとめた文章が下記。

「上腕は、前腕を適切なポジションに持っていくためにわずかに持ち上げる。前腕は、回転を行う指と指の、ちょうど間に来るようにする。能動的に動くのは、この前腕と指だけであり、他の部位に力みがあってはならない。とくに手首でねじるような動作は厳禁。6〜7度を超える場合は、前腕の運動に水平移動が加わることになる。」



シューベルトのソナタ第14番第1楽章で、この技を使えそうなのが次の3箇所。いずれも、楽にスピードを出すためと、音量(タッチ)の調整に役立つのではないかと思っている。


まずは2度のトリル。しかも左手で pp (から cresc. )。

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それと、問題のオクターブ。左右対称でない両手で、音が跳ぶ。

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それから、pp で5度の長い繰り返し。幅の広いトリルに見える。(トレモロ)

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いずれも、現時点ではちょっとした「難所」になっている。まず、スピードが出せていない。思うようなタッチ(音量)になってない。それと、疲れるし、少し指がいたくなる(力んだ指で叩いている?)。

これらは「回転」を使うことで改善できるのではないかと思って、練習している最中だ。



あと、前腕の速い回転運動ができるようにならないかと思って、腕の体操も始めた。やり方は、腕の力を抜いてだら〜んと下げた状態で、前腕の回転動作をするだけ。

左右対称(つまり逆回転)だとある程度速く回すこともできるが、左右同じ方向に回転すると途端にスピードが鈍ってしまう。…し、力んでぎこちなくなるし、いつのまにか逆回転になったりする。

まぁ、うまく行かないからこそ、この体操でうまく行くようになれば、鍵盤上での動きも改善されるのではないか、と期待しているのだが…。



なんか、シューベルトのソナタが(私にとっては)エチュードのように思えてきた…(^^;)。







ラクに弾く「基本」が出来てなかった…(^^;)!


一昨日、 『シーモアさんと、大人のための人生入門』という映画を見た感想を書いた。

映画の内容についてはあまり触れなかったが、実は、ピアノの弾き方についても色々と参考になることが多かった。



その中で妙に記憶に残っていたのが、マスタークラスで、ピアノを弾いている生徒さんの両肩にシーモアさんが後ろから手を乗せるシーン。

その生徒さんは、盛り上がる箇所で少し肩が上がるクセがあるというので、シーモアさんがそうしていたはずだ。その時は、上級者でもそういうことがあるのか…ぐらいに思って見ていたと思う。

ところが!…昨日練習しているときに、突然そのシーンを思い出してしまったのだ。難しいところの練習をしていると、いつの間にか自分の肩も上がっているではないか!!


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実は、今年の目標の一つに「ラクに弾く」というのを入れている。で、それが少しはできるようになってきたかも…と思っていたので、この事実に気づいたのはちょっとショックであった…。

《2016年 My Piano Life の目標 ♪》
《ピアノの腕の上達は怪しいが、練習方法は進化した?》


手首と指とをできるだけラクに弾けるような形にして、打鍵そのものもできるだけラクに弾く、ということを意識しながらやってきたつもりだった…のだが…(^^;)。

手首と指に意識が集中しているうちに、その一生懸命さが、知らないうちに肩を上げていたのかも…。「肩・上腕・肘・前腕・手首・指」の一連のつながりをラクにしなくてはいけないのだろう、きっと。



ところが、やってみると、これが意外に難しいのだった。

肩をストンと落とした状態で、例えば4音の和音が連続する箇所(例:下の楽譜の左手)を練習してみる。出来ないことはないのだが、なんだかヘンな感覚で落ち着かない。

例えば手首や腕を上げる場合、肩は支点としてじっとしていればいいはずなのだが、少し上に動こうとする。それを我慢すると、いつもの動きと違うせいなのか、妙な気持ちである。


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形として出来るかどうかより、その感覚に慣れる必要があるのかも知れない。

ちなみに、ピアノを弾く形(姿勢)としては、島村楽器のブログで見つけた「ピアノを弾く時の正しい姿勢(フォーム)について」という記事が、写真入りで分かりやすかった。

「5.肩が上がっていませんか?」という項目もある。

「肩が上がると腕全体に力が入り、思うような音色が出せません。力を抜いてリラックスしましょう。」

そうですね…。リラックスして、基本からやり直しだ…!