バッハのコラール前奏曲ピアノ版:クリスマスの時期に…


一昨日の《近況》報告に書いたように、いま練習中の「クープランの墓」〈メヌエット〉をいつまでやろうか?と悩んでいる。

一つの案として、「ラヴェルを続けながら…軽い曲(クリスマスの曲とか)でも一緒にやるか?」と思ったのだが、クリスマスソングとか賛美歌だとちょっと物足りない気がする。

で、思いついたのが J.S.バッハの「コラール前奏曲」(ピアノ編曲版)。ただ、いくつか聴いたことはあるが、よく知らないので、少し調べてみた。

Bach Xmas.png


そもそも、バッハが作った「コラール前奏曲」(Chorale Prelude)というものは、BWV番号が付いたものだけで BWV599 から BWV765 まで160曲以上ある。(出典: "List of works by Johann Sebastian Bach"

ピアノ曲に編曲されたものは、ブゾーニの10曲、サムイル・フェインベルク(Samuil Feinberg)という作曲家が編曲した13曲、ピアニストのケンプが編曲した5曲などがあるようだ。

そのBWV番号とタイトル(ドイツ語)を表にまとめてみた。★と☆は、弾きたい&弾けそうかもと思った曲。(まだ、ブゾーニの10曲しかチェックしてない)


10 Chorale Preludes, BV B 27 (Busoni, Ferruccio)
(フェルッチョ・ブゾーニ)
BWV タイトル(独語) note
667Komm, Gott, Schöpfer
645Wachet auf, ruft uns die Stimme
659Nun komm' der Heiden Heiland
734Nun freut euch, lieben Christen
639Ich ruf zu dir, Herr Jesu Christ
617Herr Gott, nun schleuß den Himmel auf
637Durch Adam's Fall
705Durch Adam's Fall. Fuga
615In dir ist Freude
665Jesus Christus, unser Heiland


楽譜としては、ブライトコップ & ヘルテル社から『コラール前奏曲集/ブゾーニ編 第1巻』と同じく『第2巻』が出ているようだが、アマゾンでは『第1巻』しか見当たらない。

しかも、第1巻に入っているのが「 BWV 667, 645, 659, 734, 639 」、第2巻が「 BWV 667, 645, 734, 639, 617, 637, 615, 665 」となっていて、ダブっていたり、BWV705 が抜けていたりする。不思議だ…。

『コラール前奏曲集/ブゾーニ編 第1巻』




13 Chorale Preludes (Samuil Feinberg)
(サムイル・フェインベルク)
BWV タイトル(独語) note
663Allein Gott in der Höh' sei Ehr
711Allein Gott in der Höh' sei Ehr
662Allein Gott in der Höh' sei Ehr
653An Wasserflüssen Babylon
720 Ein feste Burg ist unser Gott
658Von Gott will ich nicht lassen
647Wer nur den lieben Gott läßt walten
650Kommst du nun, Jesu, vom Himmel herunter
655Herr Jesu Christ, dich zu uns wend
665Jesus Christus, unser Heiland
659Nun Komm' der Heiden Heiland
649Ach bleib' bei uns, Herr Jesu Christ
735Fantasia super Valet will ich dir geben


BWV659 と BWV665 がブゾーニとダブっている。

楽譜は、少なくともアマゾンにはないようなので、IMSLPにやっかいになるしかなさそうだ。



『バッハ=ケンプ ピアノのための10の編曲』から
(ヴィルヘルム・ケンプ)
BWV タイトル(独語) note
659aNun komm der Heiden Heiland
645Wachet auf, ruft uns die Stimme
727Herzlich tut mich verlangen
307Es ist gewisslich an der Zeit
734Nun freut euch, lieben Christen gmein
751In dulci jubilo


全音から出ている『バッハ=ケンプ ピアノのための10の編曲』(↓)に入っている5曲。(BWV307 と BWV734 で1つのピアノ曲になっている)

BWV645 と BWV734 がブゾーニとダブっている。





さて、この中から気に入った曲で弾けそうなものを、遅くとも今週中には見つけたいと思っている。

あまり難しくないものがいいのだが、なにせ原曲はオルガン向け(足鍵盤を入れた3段楽譜)なので、あまりやさしいものはないかも知れない。


ちなみに、昨年、キット・アームストロングのリサイタルで聴いたのは次の3曲だった。が、あまり印象に残っていない…(^^;)。

「おお愛する魂よ、汝を飾れ」 BWV654
Bach-Levin: Schmücke dich o liebe Seele BWV 654(楽譜付)

「かくも喜びに満てる日」 BWV605
J.S. Bach - BWV 605 - Der Tag, der ist so freudenreich(オルガン、楽譜付)

「主イエス=キリスト、われらを顧みたまえ」 BWV655
J.S. Bach - BWV 655 - Trio super: Herr Jesu Christ, dich zu uns wend'(オルガン、楽譜付)


[作曲家探索 2017]:現代


ピアノ曲を中心とした現代作曲家(メシアン以降)探索のための一覧表(随時更新)。

【凡例】
🎹:兼ピアニスト
★:お気に入り、☆:準お気に入り、◇:普通・?
@:遭遇情報、《yymmdd》:関連記事へのリンク
国の略号 → 露:ロシア、エ:エストニア、西:スペイン、グ:グルジア(ジョージア)、ル:ルーマニア、仏:フランス、独:ドイツ、伊:イタリア、墺:オーストリア、米:USA、芬:フィンランド、カ:カナダ、ポ:ポーランド

作曲家名
(name)
生年
没年
メモ
オリヴィエ・メシアン
(Olivier Messiaen)
1908
1992
☆、🎹
《160420鳥のカタログ》《160505エマール》
コンロン・ナンカロウ
(Conlon Nancarrow)
1912
1997
@検索
ピエール・ブーレーズ
(Pierre Boulez)
1925
2016
《160108訃報》
クルターグ・ジェルジュ
(Kurtág György)
1926 ☆、🎹、@ねもねも舎ブログ
曲:「遊び」(Játékok)等
ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ
(Hans Werner Henze)
1926
2012
@検索
エイノユハニ・ラウタヴァーラ
(Einojuhani Rautavaara)
1928
2016
★、@ねもねも舎ブログ
《160805》《160917》
ソフィア・グバイドゥーリナ
(Sofia Gubaidulina)
1931
アレクサンダー・ゲール
(Alexander Goehr)
1932 @検索
レーモンド・マリー・シェーファー
(Raymond Murray Schafer)
1933 @検索
クシシュトフ・ペンデレツキ
(Krzysztof Penderecki)
1933
ヘンリク・グレツキ
(Henryk Górecki)
1933
2010
テリー・ライリー
(Terry Riley)
1935
ギヤ・カンチェリ
(Giya Kancheli)
1935 @検索
アルヴォ・ペルト
(Arvo Pärt)
1935 ★、@2014ぴあの好きの集い《160404》
スティーヴ・ライヒ
(Steve Reich)
1936
フィリップ・グラス
(Philip Glass)
1937
ニコライ・カプースチン
(Nikolai Kapustin)
1937 ★、🎹、@2014ぴあの好きの集い《140818》
ジョン・コリリアーノ
(John Corigliano)
1938 @検索
フレデリック・ジェフスキー
(Frederic Anthony Rzewski)
1938 ★、🎹、@イゴール・レヴィットのCD
曲:不屈の民変奏曲
マイケル・ナイマン
(Michael Nyman)
1944
ジョン・クーリッジ・アダムズ
(John Coolidge Adams)
1947 @検索
カレヴィ・アホ
(Kalevi Aho)
1949 @検索
細川俊夫
(Toshio Hosokawa)
1955 ◇、@2014児玉桃リサイタル
曲:エチュード「ピアノのための」
譚盾〔タン・ドゥン〕
(Tan Dun)
1957
ハヤ・チェルノヴィン
(Chaya Czernowin)
1957 @検索
トーマス・アデス
(Thomas Adès)
1971 🎹、@検索
レーラ・アウエルバッハ
(Lera Auerbach)
1973 ◇、🎹、@2016音友、《160323》


近況:クープランの墓〈メヌエット〉先が見えない…かも


何だかこの1週間はとても早かった。季節感・生活感としてあっという間という感じもあるが、ピアノの練習も「もう1週間経ったの?」という感覚なのだ。

ピアノ以外で言うと、地震があり、雪が降り、なんだか落ち着かない中で、個人的には早めの忘年会があり、年末に向けて始めた小〜中掃除があり…。

「小〜中掃除」というのは、年末にまとめて大掃除をすると疲れるので、ここ数年は、1か月ほど前からいつもやらない所の掃除を少しずつやることにしているのだ…。特に外周りの掃除は寒くなる前がいい。


yukihimawari.png


それはさておき、「クープランの墓」の〈メヌエット〉である。

前回の「近況」では、「少なくとも今月いっぱいは頑張ってみよう…そのあとは月末の状況で考えよう」と書いた。

で、その月末が目の前だ。練習を始めてすでに1か月を超えたが、はっきり言って、状況は芳しくない。

この曲は28段階難易度のレベル18ということで、私の実力レベルからすると2〜3段階上の曲なので、そう簡単ではないと覚悟はしていたのだが…。



3大課題(装飾音符、4音和音の連続、音が飛ぶところ)で言うと、少しずつではあるが「許容範囲」に近づきつつあるような気もしている。というか、比較的うまく行っている箇所とそうでない箇所がある。

「そうでない箇所」の最大のものは、前回「難所」認定をした次の(↓)箇所。

RavelMenuet1.png
RavelMenuetNan.png


ここには「3大課題」の装飾音符、4音和音の連続、音が飛ぶところが詰まっているので、まぁ無理はない…。



今のところ、これまでに勉強してきた(聞きかじった?)あの手この手を使って、毎日頑張っている(つもり…)。

片手練習、ゆっくり弾く練習、部分和音(音を抜いて)練習、「マイミング」とか「クイック・カバー」(→《Piano Lesson:和音の弾き方:応用》等々。

だが、どうも魔法の裏技とかコツみたいなものはなさそうだ。まぁ、頑張るしかない。



さて、月末を迎えてどうしよう?

この曲を今の状態で打ち切るのはあまりに忍びない…。といって、例えばあと2週間延長すると、次の曲の練習が2週間(年末ということを考えると1週間強?)しかなくなる。

思い切って年末までこの曲で行く、という手もある。が、ちょっと長すぎるのと、もう1曲くらい年内にやりたいという気持ちもあったりする…。ん〜〜悩ましい…(~~;)。

ラヴェルを続けながら、気晴らし?を兼ねて、軽い曲でも一緒にやるか…。クリスマスの曲とか…。

まぁ、月末になってから考えることにしよう…(^o^)♪


【関連記事】
《ラヴェル「クープランの墓」〈メヌエット〉について》
《次の曲はラヴェル!♪「クープランの墓」〈メヌエット〉に挑戦!》
《ラヴェルを弾くとしたら…》
《ラヴェル「クープランの墓」の楽譜を買った ♪》
《読書メモ:ラヴェル ―回想のピアノ》


『ラヴェル・ピアノ曲集 VII: クープランの墓』








ピアノ教室をクリスマスに?…♪


"teach PIANO today" というサイト(英語)があって、ピアノ教室の先生のためのアレコレを提供しているのだが、このところクリスマス気分を盛り上げようとしているみたいだ。


Christmas-Piano-Printables.png



ここで引用している絵("printables")は、下記サイトからのものだが、

Our Top 5 Christmas Piano Printables To Kickstart An Amazing Holiday Season

カナダ(たぶん…)でも、「クリスマスの準備が年々早くなっている」らしい。この記事は11月25日付けだが、「先週、生徒の一人がサンタの帽子をかぶって来て、他の二人はもうツリーを飾ったと興奮しながら話した」とのこと。


で、この記事では "printables"(印刷してピアノ教室に貼るのか…な?)がいくつか紹介されていて、ピアノのレッスンを楽しくするために?または生徒が飽きない(→辞めない)ようにするために、活用して!みたいなことのようだ。

リンクをたどっていくと、教材(お遊び用?)みたいなカード(↓)なんかもある。

XmasCard.png


それにしても、ここに出てくる "Christmas Music"(↓)とかはいいとして、

1.png


"Christmas Practice"(↓)とか "Christmas Theory" とかはどうなんだろう?

5.png


こういうのを見ていると、あちらのピアノの先生も苦労しているのかな…と思ってしまう。

といっても、日本のピアノ教室の状況を知っているわけではないが…。日本でも今頃は教室にクリスマスツリーが飾られているのだろうか…?







Grand Piano という名前のレーベル


NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ) を使い始めてから、これまで知らなかったことをいろいろ知ることができて、なかなか面白い ♪

少し前に「スタインウェイ・レーベル」というのを見つけてご紹介した(↓)が、今日は「Grand Piano」という名前のレーベルである。

《スタインウェイ・レーベルとスタインウェイ・アーティスト ♪》


GrandPianoLogo.png



ナクソスの「Grand Pianoレーベル」の説明によると、「知られざるピアノ作品にスポットを当てることを目的に、2012年に発足したレーベル」で、「世界初録音を含むレアなピアノ作品」が中心とのこと。なんか面白そうだ。

英語サイトに主な作曲家の例としてあげられているのが "Joachim Raff, Mieczysław Weinberg, Erwin Schulhoff, and Alexander Tcherepnin" とある。一人も聞き覚えがない…。



なお、ナクソスの2011年7月のニュースによると、「Grand Piano」レーベルは、イギリスの老舗レーベル「Nimbus」に移管・統合されたらしい。なので、今は「Nimbus」の姉妹レーベルということになっている。(ん?「2012年に発足」との関係は? まぁいいか…)

とにかく「Grand Piano」レーベルは継続しているようで、2016年のカタログ(↓)もちゃんとある。

"Grand Piano Catalogue 2016"(英文PDF)

ナクソス・サイトのレーベルのページにも「Grand Piano: アルバム一覧」(レーベル別検索)があって、99枚のCDがある。

最初に出てくる作曲家名を並べて見ると…。アブラミャン、ヴァインベルク、ヴァンハル、ヴォジーシェク、ウストヴォルスカヤ、シルヴェストロフ、カンチェリ、エカナヤカ、…。これも一人も知らない。



今年の春に始めたのだがなかなか進まない [作曲家探索 2016] …。「Grand Piano」レーベルのCDを元に「探索」を進める手もあるかも、と思った。

で、少し聴き始めた。まずはレーベル検索の最初に出てくるアブラミャンと、最後に出てくるルリエという作曲家から…。



エドゥアルド・アブラミャン
 Edouard Abramian(1923-1986)

アブラミャンは、グルジア(ジョージア)共和国生まれの作曲家。アルメニアの伝承音楽の研究と、伝承に力を注いだ。この「24の前奏曲」も豊かな色彩と独特の構造の中に、アルメニアの旋律を織り込んだ素晴らしい作品となっている。

『エドゥアルド・アブラミャン:24の前奏曲(1958)』




YouTube にもいくつかの音源があって、上のCDと同じハイラペティアンというピアニストの演奏だ。

E.Abramyan. Prelude № 1 Es-dur. Mikael Ayrapetyan (piano)

なかなかいい感じの曲が多くて、もう一度聴いてみようと思ったものもいくつかあった。上の1番なんかも好きな曲だ。



アルトゥール・ルリエ
 Arthur Lourié(1892-1966)

ルリエはロシア出身で、初期にはソ連楽壇の指導的作曲家として活動していたが、のちにドイツ、フランス、アメリカに亡命。ストラヴィンスキーの影響を受けて新古典主義音楽の信奉者に鞍替えした。ギドン・クレーメルによる《小室内音楽》の復活をきっかけに、少しずつ再評価が始まっている。

『アルテュール・ルリエ:ピアノ作品全集 第1集』




当時の前衛作曲家というというだけあって、ちょっと「現代」の香りがする作品も多いが、私にとって「ちょうどいい新しさ」くらいの曲もあって、なかなか魅力的である。

とりあえず、一番気に入ったのは、YouTube にも音源がある作品1の5曲からなるプレリュード。5曲ともいい ♪

Arthur Lourié ‒ 5 Préludes fragiles, Op.1



…まずは最初に選んだ2つは「当たり」であった。この調子で「作曲家探索」が続くといいのだが…。